
今回のテーマは『借金』です。
借金といっても、いわゆる国の借金について。
借金まみれの底辺がスケールのデカいことについて書きますが、どうかご容赦いただけると幸いです。できるだけはやく更生します。
実は経済学部卒なんですが、数字が無理すぎて大学でつけた知識は皆無でして、就活終了後の暇な時期にネットニュースを見たり本を読んだりして取り入れたことを用いて書いていきます。
油断しすぎて留年しかけましたが、だらだらクソみたいな卒論を出して卒業しました。
今思えばそれこそ借金をしてでも就留するべきだった、と後悔しています。
ガチで人としてヤバイんですが、今回の記事の内容をみんなが知ると(ありえないけど)間違いなく景気が良くなるので皆さん宜しくお願いします。
非緊縮財政派(ケインズ派やリフレ派など)の活躍により、日本の財政に関する洗脳を解かれる人はだいぶ増えてきましたが、まだ8割強の人は気付いていない事実です。
あなたは3つのウソが分かりますか?
今回のブログイトルは
【大嘘】「国の借金は1000兆円で国民一人あたり借金額は800万円です!!」
です。
実はこの中にウソ(ウソというか意図的な偏向も含めて)が3つあるんですが、お分かりでしょうか?
「分かった!」って方はぼくの代わりに記事書いてください!
どの報道機関も基本的にブログタイトルのようなニュースをずっと垂れ流していますよね。
その理由については今回、触れませんが、朝日から産経に至るまで同じ論調なのはすごくキモチワルイ….
サンケイはここ最近リフレ派に接近しだしたような感じも強いですが。
とはいえIMFが急にまともなことを言いだしたり、財務省も国際社会に日本の財政の健全性を発信していたことがあったり、誰が正義か正直ワカリマセン。
1つ目のウソ:『国の借金』という表現
見逃してしまいそうですが、この表現を許してはいけません。
『国』って言われると政府と国民の両方を指す。
日本は国民国家(定義はイロイロ。ぼくも勉強中です)ですから、国=国家+国民、ということになる。
なので『国の借金』というのは曖昧な表現(ぼくは悪質だと思う)です。
正しくは『政府の債務』にすべきだと思う。
ミクロでもマクロでもいいんですが、経済のお勉強をすると、はじめに経済活動を行う主体を分けますよね。
例えば
- 家計
- 企業
- 政府
といった具合に。
↑を前提にしたうえで「国の….」とか言われると混乱します。
どの主体が何をしていてどんな状況なのか明確にしましょう。
5W1Hをリード分に詰め込むのは必須でしょ、記者さん。
(実は新聞社の採用試験落ちたなんて言えない…)
『国の借金』ではなく『政府の債務』という表現が正しい、と認識すると分かってくることがあります。
2つ目のウソ:国民はむしろ債権者(=カネを貸している側)
まさにこれ。
政府の借金ということは、国民は関係ない。
冷酷な表現ですが、道徳心や倫理観を経済に持ち込むとどんでもない間違いをしてしまいます。(例:企業が借金などけしからん!国ははやく債務を返せ!)
もう一歩進んでみましょう。
どういうことかというと「政府の債務って何?」ということ。
手短に言うと政府の債務とは『国債』なんですが、国債って誰が持っているんでしょう?
実は日本の国債は軽く90%以上が国内で買われています。
ということは。。。
分かりますよね、ぼくらは誰からも借金をしていない。
(ぼくは日本学生支援機構からしていますが)
むしろ貸してるんじゃ!!!!!!ということが。
(ぼくも4.5万貸しています(奨学金返せ))
したがって「国の借金」という表現はもちろん、政府債務を国民ひとりあたりで算出して報道するのはナンセンスの極みです。
あ、正確には国債をめっちゃ買ってるのは国民ではなく企業です。
要はほぼ100%が国内で買われているということ。
なので「海外投資家が一気に売り払って日本国債が暴落して財政破綻する」とか言ってる自称経済学者のセンセイや評論家はうんちです。ブリブリっ。
3つ目のウソ:ホントの借金はほとんどない(純債務はゼロ)
これがいちばん悪質。
なぜなら嘘だと言い切れないから。
どういう意味か書いていきます。
純債務と総債務
純債務
読んで字の如く、純粋な借金のこと。
(持ってるオカネー借りてるオカネ)で算出できます。簡単ですね。
国の財政を人で例えるのはよろしくないですが、分かりやすさを重視したいためお許しください。
例えば、あなたの全財産が10万円で借金が20万円ある場合。
当たり前ですが、純債務は10万円。(=資産マイナス10万円)
当然すぎるな…
総債務
これもそのまま。
借金の合計です。漠然とした借金のこと。
つまりあなたが1億円持っていても1円しか持っていなくても、1万円借りていれば総債務は1万円。
ただただ借金の額。簡単すぎますよね。
ほんとうの国のお財布事情
純債務と総債務が何かを把握したうえで改めて見て行きましょう。
マスコミの「借金1000兆円報道」はホントだけどウソ。
これは
総債務について言及している場合➡ホント
純債務について言及している場合➡ウソ
となります。
総債務について言及している場合➡ホント
報道機関のミナサマは日本(正しくは日本政府)が1000兆円を借りていると言っています。ホントです。それだけの話。
したがって日本国政府の貸借対照表(バランスシート)の負債の部には約1000兆円が計上されています。これはゆるぎない事実です。
純債務について言及している場合➡ウソ
純債務とは(持ってるカネ(資産)-借りてるカネ(債務))と言いました。
「えっ!日本政府ってオカネ持ってないの!?」
いやいや、そんなはずはありません。
日本は世界一の対外債権国ですし。(海外にメチャ金貸してる(これは資産))
日本銀行という事実上の子会社持ってるからお金刷れますし。
財務省のホームページから確認できるので、気になる方は見てほしいんですが、ここだけの日本政府は債務と同じくらいの資産を保有しています。
(悪だくみしているのか、資産は2年遅れで更新されています)
なので、ほんとうの意味で(ほぼ)借金はありません。
繰り返しになりますが、資産の部は2年遅れでしか載らないので細かい純債務の数値はわかりません。
ですが、ちょいマイナスか、プラマイゼロくらいのはず。
あと、日銀のバランスシートを政府のバランスシートにガッチャンコする(この考え方を統合政府と言います)のか否かで学者の間でも意見が分かれているので、何を基準にして純債務を出すのかは難しいところです。
いずれにせよ「国の借金は1000兆円で国民一人あたり借金額は800万円」などといった報道はメチャクチャです。ブリブリュッ
でもプラマイゼロってヤバくない!?
全然ヤバくないです。
年金の財源もつくろうと思えばつくれます。
(利害関係や既得権益うんぬんでいろいろありますが、、、)
こういったことも色々書きたいんですが、たぶん1万字くらいになるのでまた気が向いたら書きます。
キーワードだけ出すと、税収、国債金利、名目経済成長率あたりですかね。
はやく仕事辞めてひたすら読書したい。
まとめ
- 国の借金は政府の借金。だから国民ひとりひとりは関係ない
- 国の借金は国債。国債は国内で買われてるからぼくらはむしろ債権者
- 国の借金1000兆円は総債務のこと。資産を無視している
- 政府は債務と同じくらいの資産を持っている
- したがって日本の財政悪くない!破綻するわけない!みんな安心して!
さいごに
日本の財政は悪くない。
ですが、経済成長は全然良くない。
その理由のひとつとして「日本は借金大国」と刷り込まれているから国の未来に期待できず、消費や投資が落ち込んでいるのかとも思うほどです。
こんな状態で消費税を上げたら….
安倍さん、せっかくのアベノミクス成果をまた消費増税で台無しにするおつもりなのでしょうか….
経済的な厭世観と増税で日本はガチで経済後進国になりつつあると思います。
経済と期待ってかなり強い正の相関関係があると思っているので、国民がネガティブな感情を抱き続けるのはマズイ。これでは金融政策も効きません。
とりあえずベーシックインカムくれたらなんでもいいのですが。
そのお金でいっぱいアルフォート買います。
では、最後までありがとうございました。
◆参考文献↓