【声帯とミドルボイス】高音が出ない人の98%が誤解しているボイトレの目的とミックスボイスのイメージ(自戒の念を込めて)

最近、仕事辞めたい系の記事ばっかりだったので久々にカラオケやボイトレ系について書きたいと思います。

ぼく自身が中学生の頃から、高い声が出ないことに対してありえんほどのコンプレックスを持っていました。

そのため、当時はボイトレ本に課金しまくりました。

これからも悩めるカラオケ民の味方です。

では早速、一緒に自宅でボイトレしましょう!(近所迷惑には気をつけて)

✅地声には限界があるハナシ(声帯と弦楽器)

声の高さは人それぞれ。誰もが分かってることですよね。

でも何でバラツキがあるのか。

それはズバリ、声帯の長さの違いです。

声帯が長い人→声が低い(高い声出ない)

声帯が短い人→声が高い(低い声でない)

雑に説明すると上記の通りです。

これを弦楽器に例えると分かりやすい。

例えば、ギターを弾くときに、左手を使わずに弦を1本だけ鳴らしたら(その弦の中で)いちばん低い音が出ますよね。

(左手の指でフレットを抑えずに弦を弾くことを開放弦と呼びます)

なぜなら弦がいちばん長い状態になっているから。

長いと振動数が少なくなりますそのため低い音が鳴る

それとは逆に高い音を出したいときは弦を指で押さえればいいです。

ギターの頭側(1フレット〜3フレットあたり)を押さえて鳴らすと少し音が高くなります。

弦がやや短くなって、振動数が増えたからですね。

さらに高い音を出したければ、ボディ側のフレットを押さえて、震える弦を短くしてやればいいだけ。

声帯も全く同じ仕組みでして、高音を出したければ声帯を短くする方法を理解すればいいだけ。

ぼくたちがやるのはこれです。

一言で申し上げると、声帯を楽に短くして振動させるためのツールがボイトレですね。

もちろんこれはテクニックなので、反対に力技で張り上げて高い声を出そうとしても限界があります。

気合いでも腹式呼吸でも劇的に音域が伸びることはないでしょう。

仮に広がったとしても、それは多分歌声じゃないです。

要は地声の拡張は諦めた方が早い、ということ。

「じゃあB’z稲葉さんやX JAPANのTOSHIさんのような声は諦めろってことなのか!」

って言われるかもしれませんが全くそうじゃないです。

矛盾してるように聞こえますが、あれは地声じゃないです。

要は地声のように聴こえる理想的な歌声です。

✅ミドルボイス(”ミックスボイス”)について

「は?こいつ何言ってんだ!?」

そう思ったあなたもミックスボイスというワードを耳にしたことあるかも。

ミックスボイスの定義として

  • 地声と裏声が混ざった声
  • 魔法みたいな声
  • 声帯を自由自在にミリ単位でコントールできないと出せない

みたいに思ってる人がメチャ多い。

んですが、このイメージで特訓しても効率かなり悪いです。

理由はあとで述べますがぼくはミドルボイスという言葉を使います。

ミドルボイス(いわゆるミックスボイス)は上記のような決して特別な発声ではなく「中音域を歌うときに使うただの理想的な発声」です。

加えて

低音のそれ→チェストボイス(歌声としての理想的な地声)

高音のそれ→ヘッドボイス(理想的な響きのある高音)

でして

チェストボイスやミドルボイス、ミドルボイスからヘッドボイスに移行する際に声の音色が変わらないようにスムーズに切り替えるテクニックミックスボイス

なのでたくさんの人が言う「プロの歌手が出す魔法みたいな地声と裏声が混ざったような声」ないしぼくの定義する「中音域で活躍するただただ理想的な発声」のことは『ミドルボイス』と読んでいるわけですね。

ミックスボイスとは声を切り替えるポイント(喚声点)を隠すテクニックのことなのでした!(※諸説あり)

なんだかんだ偉そうなことを言っておきながら、ぼく自身もミドルボイス取得に向けて修行している身なので一緒に頑張りましょう!w

✅ボイストレーニングは処方箋

ボイトレって筋トレじゃないです。

つまり、やればやるほどパワーアップするわけではない、ということ。

「喉を壊して復活したら強くなる」みたいに思ってるとヤバい。

少しでも調べてる人だとあり得ないと思われるはずですが、ボイトレ本読みまくっても身につかない心得があります。

なので誤解されやすいですが、

ボイトレは処方箋です。

「処方箋?薬?」

ええ、そうです。

薬って色々種類がありますが(当たり前)、ボイトレにもたくさんのメソッドがあります。

例を挙げると

  • 声帯の閉鎖具合を調整するエクササイズ
  • 声を深くするエクササイズ(意味わからないよね)
  • 鼻腔共鳴の感覚を養うエクササイズ

などなど。

ですから一定の量をやればいいってもんじゃないし、一見ちゃんとしてるような確定済みのメニューをやっても全く無意味な場合も。

後者の例は事前に決められたマニュアルに沿って指導を行うだけのボイトレ教室などが当てはまります。

それってインフルエンザにかかっているのに胃腸炎の薬を処方されるようなものでして…

無意味どころか体おかしくなります。

ボイトレでいうと、最悪、喉を壊してしまいます。

なので当然ですが、喉が締まっているときは声帯の閉鎖を弱めるトレーニングが最適です。

発声に関しても症状に合わせて適切な処置をしましょうということですね。

市販のボイトレ本とか素晴らしいものもたくさんありますが、用意されたカリキュラムを思考停止して行うだけではいつまで経っても上手くならない可能性ありです。

 

✅実感はなくてもレベルアップしている

独学って萎えますよね。

誰も見てくれないから本当に上達しているか分からないし、褒めてくれる人もいない。

ですが試行錯誤しつつ、何とか続ければ少しずつ上手くなっていくはず。

それから友達とカラオケ行って褒められたら相当上手くなってる証拠です。

あと、それこそ萎えますが、自分の歌を録音してみるのもあり。

少しずつ慣れていきます。これも上達のため。

寂しい特訓ですが、一緒に頑張りましょう!!